まず明治期の日本陸軍将校の服装には正装、礼装、通常礼装、軍装、略装の5種類が有り、TPOに応じて着用する服や勲章が変わってきます。 質問者様がどの服装を想定しているのかによって微妙に佩用する勲章の内容が変わってきますが、肋骨服（軍衣）は通常礼装、軍装、略装にて着用される服になりますのでこの三種類の場合について説明いたします。 結論から言うと通常礼装、軍装、略装においても勲一等若しくは功一級の副章を佩用する事は可能です。 正装⇒礼装⇒通常礼装⇒軍装⇒略装の順で徐々にくだけた場での服装になりますが、かと言って勲章を佩用してはいけないという決まりは無いので副章を佩用しても問題は有りません。 この辺りの決まりは「陸軍服装規則」で細かく規定されていますのでアジ歴で当時の規則内容をご確認いただければと思います。 ttps://www.jacar.go.jp/ 参考画像①に明治28年8月時点での陸軍服装規則第14条の佩用勲章についての箇所を掲載します。 また陸軍服装規則は明治45年2月に大幅な改正が行われており、勲章の佩用に関する部分も参考画像②のように改正されています。この改正により今まで勲章を佩用する際は受章したすべての勲章と記章を着用していた所を軍装、通常礼装時にのみ勲等や功級を表すための最上級の勲章だけを佩用してその他の勲章や記章の佩用を省略できるようになりました。 次に海軍第一種に略綬板と大勲位副章を併佩出来るかとのご質問ですが、当方海軍の服装は余り詳しくありませんがそもそも略綬板は勲章の本章に代えて佩用する物の為、略綬板以外には何も佩用しないのが本来かと思います。 しかし以前昭和初期の陸軍将官の回想で略綬板と勲二等の副章のみを佩用して式典に参加したとの記載を見掛けた事が有りますので完全に有り得ない組み合わせでは無いかと思います。