幾つか要因はあると思います 週刊少年ジャンプには「最終回発情期」という悪しき慣例があります（命名：銀魂） ヒロアカは、非常に珍しく、本誌ではそれを見事に回避し、絶賛…のところ、単行本で発情回が待っていたというガッカリがひとつ しかも、描きおろしは、ほぼお茶子専用回とでもいえるほど、恋愛描写で尺を取り過ぎていたので、エピローグでもお茶子にページを割きすぎていた批判が多かったので、他のキャラを読みたいファンにしてみれば「またかよ」案件です また、デクとお茶子の描きおろしは、見方によっては「最終回発情期」のさらにプルスウルトラ版で ８年近く疎遠になってた相手と、同窓会で再開したら夜の街でいい感じになる、という…滅茶苦茶生々しい、 大人にとっては 「ああ…あるあるだな…」 と、ちょっと遠い目をしてしまうようなシロモノでした 少年漫画のターゲット世代には、この気持ち悪さ、いたたまれなさはちょっと伝わらないかもしれませんが… なお、このパターンは大概早々に別れる所までテンプレだったりします デクはさておき、お茶子は物凄く早くから恋愛脳なキャラだったにも関わらず この８年放置から、当日すらデクに声を掛けられるまで放置、というのも 物凄く生々しい（やや昭和な）女っぽさ満載 爆豪が「アッシー」なんて死語を使っているのも、この大昔のトレンディドラマ的な空気を醸し出していたりします 何故お互い気持ち的にも交流も長期疎遠を強調したのかよくわかりませんが ここに青春的な気持ちのいい恋愛っぽさは皆無です （とはいえ、言っている事は「話がしたい」だけなので、ナードなデクとしてはセーフとはいえる） もうひとつは、まさしく質問者さんが書いているように 平和と言っていい状況だから、という背景で デクがオールマイトへの関心も、ヒーローへの情熱もすっかり失ってしまった（土日のデータ取り発言） その前後を、お茶子との生々しい恋愛が挟んでいる事そのものです 多分多くの読者はNo.430のオールマイトの言葉、爆豪の呼びかけからの最後のページを、物凄く感動して希望と共に迎えたので その一ケ月後に待っていたのが、やや覇気がなく、爆豪の含みのあるアドバイスすら恋愛にしか変換できなかったデクへのがっかり感 これは相手がお茶子とかはどうでもよく、「主人公」が「最終回からカーテンコール(429-430)」を台無しにしてしまった、これに尽きます （ただ、相手が発目さんなら、ちょっと印象が違うかもしれない(笑)土日のデータ取りの重さが全く違ってくる…（怖）） ・回避したはずの少年ジャンプ悪習（蛇足） ・気持ちのよい恋愛描写ではない ・デクのキャラ変への失望 この３つなので、腐女子とか全く関係なく ヒロアカ本誌の最終回が良すぎたが故の反動が 描きおろしでメインとして描かれた恋愛に対する嫌悪感という形に収束しているんじゃないかと思います デクへの失望に関しては上に書いた通り、むしろお茶子は関係ないのですが 変化の結果、疎遠だったお茶子まっしぐら（恋愛脳）というのが 教師の選択を「誰かを救うヒーロー」として解釈するとしても、、やや印象を薄っぺらくしてしまったんじゃないかと ヒロアカは少年漫画なので、あんまりリアルな価値観や リアルな恋愛（発情回）は求められていないものです すっかり薄くなったデクとの対比が、相変わらずヒーロー業に真っすぐ向き合っている爆豪（この二人はずっと表裏を担っている） デクは平和な社会で、もう「人を救う狂気」から「トレンディドラマっぽい恋愛」にシフトしたリアルで 平和な社会の中、大人としての分別を身に着けつつも、ずっとヒーローをハングリーに求め続けるのが少年漫画における未来 デクが大ゴマで赤面してニコニコ笑顔の反面、爆豪は一度も笑っていません ヒロアカの読者層は、ヒーローになりたい少年を追ってきたので 爆豪じゃなくて主人公のデクにそれを担ってほしかったんじゃないかと