芽胞菌を産生するのは、バチルス属やクロストリジウム属の細菌が原因になります。 これらの細菌を殺すために抗菌薬を使用するのですが、原因菌に対する「菌感受性」と薬剤の「臓器移行性」が両立しないと十分な効果を発揮しません。 残念ながら今までご使用の抗菌薬では、それが両立していなかったことが考えられます。 バチルス属菌に効果があり、腸管移行性に優れた抗菌薬が下記になります。 http://www.antibiotic-books.jp/drug_search/list?germ_f=6&germ=0&sens=0&route=1&h_life=0&organ=13&trans=0&ex=0 次にクロストリジウム属細菌に効果があり、腸管移行性に優れた抗菌薬が下記になります。 http://www.antibiotic-books.jp/drug_search/list?germ_f=16&germ=0&sens=0&route=1&h_life=0&organ=13&trans=0&ex=0 「菌感受性」と「臓器移行性」を考えると抗菌薬の選択肢は・シプロフロキサシン・クロラムフェニコール・セフポドキシム：プロキセチルの三種類と絞られてくると思います。 これらの中でもシプロフロキサシン錠やクロラムフェニコール錠でしたら使い慣れている獣医師も多いですし、10錠1シートから入手できるので選択肢としてありだと思いますね。 （遮光袋に入れて保存する必要がありますが、シプロフロキサシン錠は使いやすいので私も選択肢の一つとして使用します。） かかりつけ医にこちらの表をプリントアウトないしスマホ画面を見せて、ご相談いただくのもよいと思いますね。