→京都市 →京都府
794年の平安京遷都から、1869年の東京遷都まで、日本の首都であり続けた。明治維新の際に遷都の手続が正式に行われていないことを根拠に、一部の人は現在も京都が日本の首都であると主張する。
京都の人にとっては、前の戦争と言えば「禁門の変」もしくは「応仁の乱」を指す、というネタ話もあるが、太平洋戦争では小規模な空襲も受けており、原爆投下目標の一つだったこともある。
四方を山に囲まれた京都盆地の気候は、夏は非常に蒸し暑く、冬は底冷えがすると言われるほど寒い。非常に寒暖の差がある。
「日本文化=和文化≒京文化」
海外に行ったとき、また外国人からみた日本(和)を象徴するもの、それは京都文化であるといえる。歴史的には、北山文化、東山文化、桃山文化など、それぞれの時代において、京都の文化は特色のある発展をしてきた。
葵祭(5/15、544年〜)、祇園祭(7/16宵山,7/17山鉾巡行、869年〜)、時代祭(10/22、1895年〜)がいわゆる京都三大祭と呼ばれる。
これに、大文字五山送り火*1を加えて、京都四大行事という。
京野菜(賀茂なす・聖護院かぶ&だいこん・九条ねぎ・壬生菜・みず菜・えびいも・棒鱈…)、豆腐・生麸・湯葉、京漬物、ハモ料理、鯖寿司、おばんざい、湯豆腐、そしてお酒(特に伏見の酒…月桂冠・富翁)など、京都ブランドの食べ物は数多い。
また、夏に貴船の川床で夕涼みしつつお料理を楽しむのは何ともおつなものだ。
平成6年12月に、国宝建造物や特別名勝庭園があって、かつ周辺の景観が保護されている寺社および城郭17件が、世界文化遺産として登録されている。
清水寺や金閣寺など、日本を代表する神社仏閣が、京都中に数多く存在する。故に世界に誇れる観光都市京都として世界中から観光客が訪れる。
観光客がるるぶ片手に歩いている。観光客が扮装している「うそ舞妓」もときどき出現する。昼間に会う舞妓姿の女性はほぼ確実に「うそ舞妓」である。
夕方過ぎの祇園辺りは本物の舞妓や芸妓が歩いているので要チェック。とてもきれいで、歩き方もしゃん、としている。
修学旅行生が少しずつ減ってきているが、修学旅行先としてはまだまだ健在。
春夏秋冬問わずほぼ一年中、日本全国から修学旅行生が京都を訪れる。
京都の住所は他県に比べ、漢字が多く非常に長い傾向にある。特に京都市は「京都府京都市東山区今熊野阿弥陀ケ峯町」のように、長くて読み方が分からないものが多い。
また通りも碁盤の目になっている為、他県人には分かりにくいといわれている。そのため京都では、東西の通りの名前を歌で覚える。
丸竹夷二押御池、姉三六角蛸錦四綾仏高松万五条、雪駄ちゃらちゃら魚棚*2、六条三哲とおりすぎ、七条こえれば、八、九条、十条、東寺でとどめさす。
これとは別に、南北の通りを読んだ歌も存在する。
また、京都の住所は、通りに対してどの向きへ進入するかによって、上ル・下ル・西入・東入など、独特の書き方をする。*3
通りが碁盤の目状であるために、一見とても分かりやすい街に思える。実際、中心部を徒歩でめぐる分には道に迷うことは難しい。しかし観光地が周縁部も含め各地に点在しているため、移動手段を複数使わなければたどりつけないことも多く、観光客にとっては、移動するのが不便であることも多い。
地元人にとっても交通の不便さは切実で、「世界的に有名な観光都市京都なのに、交通が不便極まりない」と半ば諦めに似た声も上がるほど。
京都の交通手段の要は市バスである。
ただし、「地元の人間でさえバスを把握しきれない」と嘆く声があるほど、路線が複雑でややこしく、遅着が多い。
従って、どのバスに乗ればよいかすぐには分からないことが多い。特に路線の集中するJR京都駅のバスターミナルは複雑。停留所によっては、どこにどの線のバス停があるのか、すぐにはわからない所もある。
不慣れな観光客はバスで苦労するので覚悟しておく事。また、交通渋滞に巻き込まれることが多く所要時間がはっきりしないため、移動時間には余裕を持って行動することが肝要である。バス停間の移動時間として1時間を目安にすれば安全*4。逆に言えば甘く見れば酷い目に遭うという事だ。
このように、効率のよいバスの利用は至難の業なのだが、京都在住でバスに詳しい人間が同行するだけで事情は全然違ってくる。京都のバスに詳しい人が近くにいるなら、京都に来る前に友達になっておこう。
市バス事業は、長年慢性的な赤字に苦しんできたが、2003年度より開始された市バス・地下鉄事業の経営健全化計画「京都市交通事業ルネッサンスプラン*5」により、2007年度末までに全市バス事業の約半分が民間委託された。民間委託を含めた抜本的な対策が功を奏し、市バス事業は6年連続で黒字を達成している。
京都市内に乗り入れている鉄道路線は以下の通り(括弧内は主要駅)。
各路線の主要駅が分散しており、他の大都市のようにそれらが地下鉄で結ばれているわけでもないというのが弱点。特にJR・阪急・京阪・近鉄は、主として大阪や神戸等の他府県への移動に利用される。
現在、烏丸線、東西線の2路線が営業中。
路線が延伸されたために、開業当初に比べて乗客数は増える傾向にあるが、単年度黒字に転換するまでには至っていない。2008年1月には東西線の二条〜太秦天神川間が開業した。
烏丸線は近鉄と相互乗り入れを実施しており、東西線は御陵〜太秦天神川間について京阪京津線が乗り入れている。
2003年度より開始した経営健全化計画の実施により、赤字も単年度では徐々に縮小している。しかし累積赤字は3000億円を越えており、財政状況は非常に厳しいと言える。(平成20年度決算で▲144億円の経常損益、▲3000億円の累積欠損金)。
多少の高額は仕方ないと割り切れるだけの余裕があれば、タクシーが時間的にも確実である。ちなみに出費は市内の移動で2,000円前後。確実に移動出来るのが利点。観光客ならタクシーはお勧め。4人くらいで効率よく一日観光したいなら、貸切タクシーを利用するのもひとつの手。但しタクシー会社によっては悪質な手口*6も珍しくないことに注意を払って頂きたい。MKタクシーが低料金で人気。
Velotaxi Japanが2002年5月より開始している。
午後1時から午後5時・冬季は休止となっているが、300円と手軽な値段で利用できる。
運行区域は御池以南四条以北・寺町以西烏丸以東。詳しくはVelotaxi 京都 運行区域を参照のこと。
実は自動車での移動も不便である。通りは碁盤の目になっているものの、どれも道が狭いため、特に幹線道路*7を中心に渋滞が多発する。市内中心部は一方通行も多い。ただバスなどに比べて、時間や行動範囲の制約がはるかに少ないのが利点。
渋滞を考慮せずに行けるので、便利である。ただし、駅前などには絶対駐輪してはいけない。非常に遠くの自転車保管所に移動されてしまう。寺町の臨時保管所ならまだいいが、十条や吉祥院、久世橋の保管所に運ばれたら目も当てられない。
観光で自転車を利用するならばレンタサイクルがおすすめ。「乗り捨て」の出来るシステムの店もある。
*1:8/16 「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」、1662年〜
*2:「雪駄」とは、雪駄屋町通(別名:楊梅通)のこと
*3:例:京都府庁の住所は、京都府京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
*4:バス停を探す時間、バスの待ち時間、渋滞等に費やす時間から換算。
*5:http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000007031.html
*6:わざと遠回りしてタクシー代をふんだくる等。特に違法性はないがやはり良い気はしない。
*7:堀川通り・四条通り・河原町通り・五条通り・烏丸通り・今出川通り・丸太町通りなど