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若き日のウォーレン・バフェット(1984年撮影) Photo: Bonnie Schiffman / Getty Images

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ウォール・ストリート・ジャーナル(米国)

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Text by Jason Zweig

若き日のバフェット氏に学ぶ投資の心得


米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の盟友だった故チャーリー・マンガー氏は、優れた投資家になるには魚のいる場所で釣りをしなければならない、とよく語っていた。しかし、偉大な投資家になるには、釣り船さえ行かない場所で釣りをする必要がある。

これは、並外れたキャリアを築き始めたばかりの、ある投資家の手法と考え方を記した新刊書のメッセージの一つだ。ブレット・ガードナー氏の著書『Buffett’s Early Investments(バフェットの初期投資)』は、バフェット氏が20~30代だった1950~66年に投資した10社を取り上げている。

バフェット氏が当時行っていたことは、今も再現できるのだろうか。ある意味では、それはもっと簡単にできるはずだ。情報は広く入手でき、取引手数料はほぼ無料な上、個人投資家は機関投資家に対して重要な優位性を持っているからだ。

しかし多くの点で、はるかに難しくなっている。市場の効率性が格段に上がり、割安銘柄がほぼ絶滅する中、誰もが同じ場所で釣りをしたがるからだ。

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バフェット氏の初期の成功を模倣するには、ほとんど誰も思い付かないような考え方をする必要がある。また、大変な忍耐力と勇気も欠かせない。

バフェット氏は筆者宛ての電子メールで、この本から得られる教訓について詳しく語るのを控え、「ガードナー氏に関する問い合わせについては(米投資会社 バークシャー・ハサウェイ の2025年)年次総会で回答する」と述べた。

コネティカット州スタンフォードに拠点を置くヘッジファンド、ディスリーン・グループのアナリストであるガードナー氏はこの本で、賢明かつ非常に労力のかかることを行った。バフェット氏が投資した10社について、同氏が投資する前に入手可能だった財務情報のみを用いて企業分析を行ったのだ。

ガードナー氏は7年間、多くの土曜日を費やし、その後2023年にフルタイムで取り組み、数十年前の年次報告書、アナリスト調査、ムーディーズが毎年発行する企業財務情報のマニュアル、その他の知られていない情報源を探し出し、精査した。
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