Text by Misuzu Nakamura
なおみがマンガで登場
テニス選手の大坂なおみとマンガといえば、昨年初めにスポンサー企業の日清が彼女を描いたアニメ広告で「肌の色を白く」して物議を醸した一件が記憶に新しい。
日清は、非白人のキャラクターを白人化する「ホワイトウォッシュ」をやったとして非難された。大坂は「私の(実際の)肌の色が小麦色なのは明らかなはず」とコメントし、「今度、私を描くときは、まず私に相談してほしい」とつけ加えた。
あれから2年弱、その「今度」は大坂の意見を参考にしながら進められたようだ。
12月28日発売の月刊「なかよし」で、大坂なおみを主人公として描いたマンガの新連載がスタートする。監修は、大坂の姉で、テニス選手でイラストレーターでもある大坂まりが担当した。
????BIG NEWS????
— なかよし編集部 (@nakayosi_manga) November 28, 2020
なかよし2月号(12/28発売)から、#大坂なおみ 選手がキャラとして登場する
「#アンライバルド NAOMI天下一」
新連載???????? 監修はなおみ選手の姉の #大坂まり さん、漫画は #上北ふたご さん✨✨
ワールドワイド????な超BIGプロジェクトをお楽しみに!#NAOMIOSAKA #MARIOSAKA #NAKAYOSI pic.twitter.com/r02VSTstnm
まりが米紙「ニューヨーク・タイムズ」のインタビューで語ったところでは、「なかよし」側は肌の色について「とても気をつけていた」という。
「先方から私のほうに相談がありました。『肌のトーンを正確に表現しなくてはならない。何パーセントくらい暗くすればいいでしょうか』っていう感じで」
そう話したまりは、先日公開された「ナイキジャパン」のCMに対する反発についても触れた。
関連記事:イギリス紙は「ナイキCM」への日本人の反応をどう伝えたか |
日本に暮らす外国ルーツの子供たちが偏見や差別に苦しみながらも、スポーツを通じて乗り越えていく姿を描いた同CMは、「感動した」と多くの称賛を呼んだ一方、「日本に差別はない」などと怒りをあらわにするコメントもたくさんついた。
まりは、そうした反発の声を、一部の日本人の本心が発露した結果だと見ている。というのも、この夏、人種差別に抗議する声を上げた大坂を「トラブルメーカー」扱いする日本人は、差別は存在しないと思っているからだと、まりは言う。
「目の前で問題を見せない限り、彼らはそこに問題が存在することを信じません。彼らは、問題がないところに、なおみが問題を持ち込んだと考えているのです」
関連記事:人種差別、黒塗り、大坂なおみ…「日本に暮らす黒人として思うこと」 |
シャイだった大坂なおみが変わった理由
日本には差別がない、日本人は偏見をもっていないと本当に言えるのだろうか。
大坂なおみは自身が受けた偏見や差別について、8月に彼女を特集した「ウォールストリート・ジャーナル・マガジン」に明かしている。
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