日経ビジネスオンラインでは、各界のキーパーソンや人気連載陣に「シン・ゴジラ」を読み解いてもらうキャンペーン「「シン・ゴジラ」、私はこう読む」を展開しています。※この記事には映画「シン・ゴジラ」の内容に関する記述が含まれています。

 ゴジラが日本に上陸して都市を破壊するという未曾有の危機に、政府や官僚たちはどう対応するのか――。映画の中ではそれらの動きがリアルに表現されている。映画製作に際し、その再現のために制作陣が取材した人物の一人が、枝野幸男衆議院議員だ。

 「3.11」では巨大地震と大津波、原子力発電所の爆発事故という想定外の災害に際し、内閣官房長官として政府中枢の立場で対応した過去を持つ。災害時における政府の究極のリアルを知る枝野氏は、ゴジラという虚構を通した映画をどう見るのか。

(聞き手は白壁 達久)

枝野幸男(えだの・ゆきお)<br>1964年栃木県生まれ、52歳。87年東北大学法学部を卒業、91年弁護士登録。93年7月に日本新党から出馬して衆院初当選。96年に旧民主党(現民進党)の結成に参加。2002年、旧民主党政調会長に。2009年の政権交代後、2010年に行政刷新担当大臣を経て党の幹事長に就任。2011年に内閣官房長官に就任して、東日本大震災の対応に当たる。その後、経済産業大臣などを歴任し、2014年から党幹事長に。衆院当選8回。(インタビュー写真は村田和聡)
枝野幸男(えだの・ゆきお)
1964年栃木県生まれ、52歳。87年東北大学法学部を卒業、91年弁護士登録。93年7月に日本新党から出馬して衆院初当選。96年に旧民主党(現民進党)の結成に参加。2002年、旧民主党政調会長に。2009年の政権交代後、2010年に行政刷新担当大臣を経て党の幹事長に就任。2011年に内閣官房長官に就任して、東日本大震災の対応に当たる。その後、経済産業大臣などを歴任し、2014年から党幹事長に。衆院当選8回。(インタビュー写真は村田和聡)

「シン・ゴジラ」のエンドロールに、取材協力者として枝野さんの名前がありました。インターネット上では、映画の中のゴジラは原子力発電所の暗喩だという意見も多く見られます。「3.11」の際に、内閣官房長官として有事の対応をした枝野さんの経験を求めての取材だったのでしょうか。

枝野:そのようです。取材に来られたのは2年前くらいでしょうか。脚本ができる前段階でしたので、どういった作品なのかも全く分からない状況でした。

 シン・ゴジラの監督である樋口真嗣さんの作品でリメイク版の「日本沈没」(※2006年公開)を、実際の危機管理センターとかを見る前に観ていました。その後政府に入って本物を見るわけですが、非常にあれも舞台設定のリアルさにこだわっていらした。

 その点もあったので、取材の依頼には特に違和感を感じませんでした。話したのは1時間ぐらいでしょうか。

どのような話をされたのでしょう。

枝野:3.11のとき、官房長官としてどんな動きをして、何をどのように感じたのかみたいなことだったかと。こういう場面をつくるから、ここを教えてほしいというピンポイントな話ではなかったです。

 危機管理上の問題もあり、いろいろと話せないこともあります。ただ、良いものをつくるために、話していい部分についてはしっかりと話そうと思って対応した記憶があります。

 実際と違うことが描かれて大ヒットしてしまうと、観覧者の誤解を招きかねません。それではマイナスです。逆に、良い作品になれば結果的に(海外で公開されるなどして)外貨を稼ぐことにもつながるわけですから(笑)。

虚構さえもリアルに感じる

作品ではゴジラという未知の巨大生物が出現して日本に上陸し、都市を破壊するという極めて非現実的な世界の中に、政府が有事にどう対応するかという現実が描かれています。実際に枝野さんも映画館で観られたそうですね。率直な感想を聞かせてください。

枝野:映画として素直に面白かったです。エンターテイメント作品として良くできていると感じました。

 もちろん、映画なので役者さんの動きなど誇張している部分はあります。ただ、危機対応時の動き方などがリアルに描かれていました。虚構とリアルが入り混じっている作品ですが、リアルな演出がしっかりと作り込まれているだけに、虚構の部分ですらリアルに感じる。すっと話に入り込めました。

たくさんの情報が詰まった内容で、インターネット上でもいろいろな解釈が出て話題になっています。

枝野:意図的に、どちらかの方向に誘導している作品とは私も思わないです。政治的にそんなに特定のメッセージを発しているわけではなく、いろんなことをあらゆる側面から考える材料になっていますね。

作品の中では、首相や官房長官をはじめとした大臣、省庁の事務方スタッフの動きなどが細かく描かれています。3.11という究極のリアルを知る枝野さんから見て、当時の動きと比較してどう感じましたか。

枝野:あくまで映画、エンターテイメントですから、非現実的な部分はもちろんありました。
 例えば、首相と官房長官らが一緒にヘリコプターに乗って移動しますが、それは現実ではあり得ません。

 震災後、女子サッカー日本代表の「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝しました。帰国後に国立競技場でチャリティーマッチを行うというので、当時首相の菅(直人)さんとともに観戦に行ったのです。その時に「首相と官房長官が一緒に行動してはリスク管理上良くない」と叱られました。平時でそれですから、有事ではもってのほかということでしょう。

 

 また、3.11とは関係ないですが、ゴジラの出現に際して首相が自衛隊に対し「防衛出動」を命じたことも適切ではないと思います。あれは防衛出動でなくとも対応できるし、武器の使用も可能です。

 

 ただ、いずれもそこは物語の進行において必要な流れだったのだと思います。あくまで映画ですから、そこは細かく言わずフィクションとして楽しめばいいかと。

架空の会議を設定してメンバー集め

逆に、リアルを感じた場面はどこでしょう。

枝野:まず、セットというか美術というか。官邸の内部の様子をうまく再現していましたね。総理執務室や総理応接室、それに危機管理センターといった場所。一般の皆さんは知らない場所ではありますが、そんなところまでリアルに作られていました。

 有事の対応として、政治家や官僚の動き方に関しては大筋では間違っていない。大きな会議室に複合機ががーっと集められてみんなが結集するシーンもリアルでした。

有事の際に、対策チームなどができる過程も描かれていましたが、あのあたりの再現性はどのように感じられましたか。

枝野:大筋で間違っていないでしょう。映画では「はみ出し者」みたいなメンバーが集められて対策チームができていましたが、3.11の際は関係各所からとても優秀な人材が集まってきました。

 あの時は、何人かの大臣と架空の会議を作る体にして、各省庁からチームのメンバーを集めたのです。

架空の会議を作る意味は何なのでしょう。自動的に各省庁から有事の際の担当者が集まってくるものだと思っていました。

枝野:何人かの大臣の会議体ができれば、それを支える人を各省庁が出してくる。それで、その下に事務チームができるわけです。

 実際に大臣が会議をやるわけではないのですが、そうした方がメンバーが集まりやすいのです。「大臣の会議」となれば、それぞれの省庁がメンバーを出さなければならないですから。

面倒くさいですが、映画で描かれている「会議を開くための会議」のようなステップが必要なのですね。

枝野:ステップといえば、自衛隊が現場から何人もの人を介して電話で確認を取って官邸に情報をあげるシーン。あれもリアルでした。その後、官邸の指示を何段階も経て現場におろすという点も同じです。いわゆる伝言ゲーム。ここは実に「らしい」と感じた点です。

実際に3.11の時もそうだったのですか。

枝野:そうですね。自衛隊というより、多くの省庁がこのようなステップを踏んでから報告をしてくる。なので、官邸にはなかなか情報が上がってきませんでした。

 1つ例を挙げるとするならば、震災当日の帰宅難民問題です。首都圏では、鉄道の運行再開がいつなのか分からなかった。JRの運行が再開するのかを国土交通省の担当者に尋ねても「確認します」と言ったまま、なかなか返事が来ない。いくら待っても、何度せっついても報告が上がってこなかった。

 たまたま私が個人的にJR東日本の社長を知っていましたので、直接電話をしたら、その場ですぐさま回答が来た。待たずにもっと早く聞いていれば、もう1時間は早く情報を提供できたと反省しました。ただ、有事に個人的なつながりに頼っているようでは、リスク管理として甘いと言わざるを得ません。

 現場はきちんとした正確な情報を、かつ公式なルートであげるよう努力をしている。それは理解できる部分もあるのですが、その確認を待っていては官邸としての判断や情報公開がどうしても遅くなってしまう。

3.11発生後、不眠の中、連日会見に対応する枝野官房長官(当時)。インターネット上では「頼むから枝野寝ろ」と枝野氏を心配する声もあがった。 (写真:Kyodo News/Getty Images)
3.11発生後、不眠の中、連日会見に対応する枝野官房長官(当時)。インターネット上では「頼むから枝野寝ろ」と枝野氏を心配する声もあがった。 (写真:Kyodo News/Getty Images)

 東京電力の福島第一原子力発電所の状態も、官邸に情報が全然あがってこなかった。よく、隠ぺいしていたと言われますが、それはない。最初に水素爆発を起こした際も、何か爆発したかもしれないという噂話みたいなものだけ流れて、実際の情報はあがってこない。テレビの映像で確認したぐらいですから。

 原発を監視する立場である原子力安全・保安院(当時、現原子力規制委員会)のトップが、文系の方で「技術的なことは分からない」という人だった。経済産業省において、持ち回りでポストを配分していたからこういうことになってしまった側面がある。中身が分かる人がトップにいなければ、意味がない。一方で、技術者だけで固めてしまうと、専門家のムラができて幅広い視野での行政判断ができなくなるリスクもある。表裏一体ですね。

官僚組織に足を引っ張られた部分はある

映画の中では、日本の官僚組織をマイナスにもプラスにも捉えている部分がありました。枝野さんは官房長官や経済産業大臣を経験されましたが、官僚組織というものをどのように考えていますか。

枝野:もちろん、全てがうまく機能したわけではありまでん。3年3カ月の民主党政権時代を思い返せば、やっぱり霞ヶ関に足を引っ張られたんだろうなと思う部分はあります。

 ただ、3.11からしばらくの期間は、霞ヶ関だけでなくみなさん一生懸命にやっていました。官房長官の秘書官チームには各省庁から優秀な人材が送られていたため、臨機応変に対応してくれました。そこは伝えておきたい部分です。前例のない未曾有の危機に対して、臨機応変に柔軟性を持って非常に機能的に頑張って動いてくれた。そこは日本の官僚の強みの部分だと改めてそのときに実感しました。

 あえて言うならば、3.11はまさに前例のない未曾有の危機であったがために、スピード感についていけない人がいたのは確かです。日本の優秀な官僚といえども、やっぱりついていけなかった人もいました。

映画の中では、官房副長官が総理たちに意見をしようとして、「引っ張ってくれた長官のことを考えろ」と発言を止められるシーンがありました。党の中の人事というか、党内論理みたいなことが優先されることはあったのでしょうか。

枝野:有事にはなかったですね。震災から半年ぐらいの間というのは、あんまりそういったことは感じなかったです。それどころではなかった。

逆に言うと、その時期以外は結構そういうものも……。

枝野:日常的にはないと言ったらウソになります。

 官房副長官が政調副会長と映画の中で絡むシーンが何度かありましたよね。政府側の立場と党側の立場で、同じ政治家でも動きが違ったり。ああいうシーンを観ると、制作者はよく勉強しているなと思いますよ。

問われる、トップの決断力

ゴジラが最初に上陸した際に、住民を避難させたと思ったらまだ残っていて自衛隊に攻撃許可を出せなかったシーンが印象的でした。国を守る、あるいは多くの人を救うために、犠牲を強いる政治的決断をしなければならない時もあると思います。3・11の時にこのような判断はあったのでしょうか。

枝野:東電の福島第一原発からの「撤退」に関してですね。東電から撤退するという報告を受けた。こんな予断を許さない状況の中で撤退はあり得ない。

 現地の作業員の人は放射能を浴びるリスクの中でやってもらっているわけだし、実際に浴びていた。急性被曝のリスクが高まっており、だからこそ撤退問題が出てきた。そういうリスクが高まっていることは私たちも分かっている中でも、その中で踏みとどまってやれと指示するのは、それは重たいです。

日本を守るために、言葉は悪いですけど犠牲を強いる決断を下した。

枝野:そのリスクを負い続けてもらうわけですから。彼らに逃げないでくれと頼むわけです。ただ、この決断から僕は逃げました。つまり、これは総理の判断だと。とても私には最終的な決断はできなかった。総理を引っ張り出して、総理の判断を求めたわけです。

※編集部注:撤退に関しては、東京電力はその後の政府事故調の調べに対し、全員撤退ではなく「各号機のプラント制御に必要な人員のみを残し、その余の者を福島第一原発の敷地外に退避させる」という主旨だと主張している。

 有事に際して、決断に時間はかけられません。いろんな人の話を聞いて、総合的に判断したいが、それでは間に合わないのです。

首都圏中心部の停電を防ぐべく、近郊都市に輪番で計画停電を強いる決断もありました。

枝野:該当する地区で人工呼吸器をつけている人全員に通知しなければいけないという決まりが先にありました。一方で、何もしなければ電力が不足し、都心がブラックアウト(停電)するリスクもある。非常に難しい判断です。

その時の心境はどのようなものでしょう。

枝野:まさにこういう状況に対応するために、これまでのキャリアを積んできたのかなという意識でしょうか。割り切りって考えるしかなかった。最終的には菅さんが判断するしかないし、その前段階では私が判断するしかないわけです。困ったなと思っても時間をかけられない。だから、割り切るしかなかったですね。

情報を集めきれなかった

映画の中では、米国と日本政府の交渉なども描かれていました。有事に際し、日本だけで対応できることもあれば、日本だけでは対応が難しく、米国をはじめとした海外諸国に頼ることも想定されます。

枝野:これも非常に判断が難しいところです。3.11の時は米国サイドから「首相官邸の5階に米国政府から原子力の専門家を常駐させてほしい」と私に連絡がありました。官邸の5階には総理執務室とか官房長官室がある、いわゆる国家主権の中枢です。

 米国としてもいろいろな情報が欲しいのは理解できます。ただ、たとえ同盟国とはいえ首相官邸の中に常駐させるわけにはいきません。主権侵害だとして断りました。その代わり、あらゆる情報を提供するというやり取りはありました。

 米国側は日本政府が情報を隠していると思っていたそうです。ただ、隠ぺいしていたわけではないと分かり、その要請はなくなりました。

隠ぺいはなかったとしても、官邸が情報を集めきれていないのは問題ですね。

枝野:悪意をもってあがってこなかった情報もあるでしょう。それは本当に問題だと思います。

 悪意はなかったとしても、情報に対する感度と言いましょうか。何がどれだけ大事な情報なのかを瞬時に判断する能力が必要です。その判断は簡単なことではありません。大事な情報だけあげてほしいとは思いつつも、現場が大事ではないと思った情報が必要なこともあるわけです。

 逆に、全部情報をあげてもらったとしても、官房長官や首相の2人ではさばききれません。記者会見で1時間くらい自分の席を離れて帰ってくると、30cm近い紙の資料が積まれている。これにすべて目を通して1つずつ判断を下していくのは不可能です。

総理や官房長官まで上げずとも、担当大臣か、あるいはそこの省庁の事務方トップで判断して動けるみたいな仕組み作りは難しいのでしょうか。

枝野:いや、多分そこで判断して動けることは、ほんとの危機管理じゃないですよ。それなりの防災マニュアルはあるわけで、その範囲内であればマニュアルに基づいて粛々と執行していくでしょう。

 ただ、それは本当の意味での危機管理とは言えないと思います。そこの想定マニュアルを超えたことが起こったときが問題なので。想定を超えたときには、大事なことであればあるほど、それは各省の事務レベルや大臣とかに任せると、判断が止まってしまうと思います。

3.11の政府の対応に関して、第三者委員会などでいろいろと検証されました。その後、こうした有事への危機対応として何か生かされて改善した部分はあるのでしょうか。

枝野:変わったことはあります。少なくとも原発について言えば、あのとき、福島第一原発と東電本社の間でだけにしかテレビ会議システムがつながっていなかった。なおかつ、そのことは官邸にも知らされていなかった。

 今は原子力規制庁だけじゃなく、官邸にも全部ダイレクトでつながっています。全ての原発がシステムでつながっている。次に原発で何か起こったときには、官邸が3・11のような情報過疎にはならないシステムができ上がっています。

 ただ、次の我が国の大きな危機が原発である蓋然性は高くないわけです。そういう想定、準備がされてないところで何かが起こったときに、どう対応するのか。

 あのときは官邸の過剰介入とか怒られましたけれど、でもやっぱり国民の命を守るためには官邸が動くしかない。そのときに、政権中枢が時間差が極力少ない状態で情報を共有できる仕組みを作らなければいけません。

「伝言ゲーム」についてはいかがでしょう?

枝野:うーん…。多分変わっていないかと思います。

 伝言ゲームは時間がかかって判断が遅れるという負の側面もありますが、情報が行き届かずに情報過疎になってしまう点もまた問題になります。正と負の両面を持っている。

情報吸い上げの「結束点」を作れ

現在は野党という立場ではありますが、いずれ政権与党に返り咲いて、国の危機に対応しなければならないかもしれません。そう仮定するならば、3.11の経験を踏まえて、どのような改善が必要だと感じますか。

枝野:震災から5年が経過しました。当時は対応に必死で分からなかったのですが、最近になって感じることがあります。それは、「情報を吸い上げる結束点たる人物」の必要性です。

 危機管理監という事務方のトップ、それから官房副長官、官房副長官補というところが危機管理や安全保障の担当なんですよ。3.11のとき、3人とも非常に立派で優秀な人だったですし、仕事もできた。ただ、3人とも忙し過ぎて、情報を吸い上げる機能までを担う余裕がなかった。あるいは、そういう発想がなかったのかもしれません。

 有事には多岐にわたる情報が舞い込んでくる。それをさばくのに精いっぱいな部分がありました。ただ、今考えれば、もっと自分たちから情報を吸い上げる力があれば、若干は結果が違ったのかなと感じている部分はあります。

 省庁を横断して情報を吸い上げることができる人物を育て、配する必要があると考えます。

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(日経ビジネスオンライン編集長 池田 信太朗)

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