1967年発売のレコード針(上の細い部分)。世界で特許を取得し、輸出に道を開いた=オーディオテクニカ提供1980年に発売した「ポイントシリーズ」のヘッドホン=オーディオテクニカ提供音響機器の変遷とオーディオテクニカ列席者にあいさつするオーディオテクニカの松下和雄社長(左)=16日午後1時50分、東京・青山葬儀所、石橋達平撮影 【石橋達平】ヘッドホン国内販売首位のオーディオテクニカ(本社・東京都町田市)。その創業者で、先月5日に老衰のため93歳で亡くなった代表取締役相談役の松下秀雄(まつしたひでお)さんの社葬が16日、東京・青山葬儀所であり、約650人が参列した。レコード針製造に始まり、オーディオに捧げた故人の生涯は、日本の音響機器メーカーがデジタル化の波とどう格闘したのかの軌跡でもある。 オーディオ機器の歴史を振り返る 松下さんは1919年、福井県生まれ。兵役などを経て、美術館に就職し