フィギュアスケートにおいて、重要な道具となるスケート靴。トップ選手は、数カ月に1度ほど新調するが、自身の足に慣れるまで1~2週間を要するなど靴の調整に苦心するケースが多い。筑波大では、そんな悩みを解決しようと、「調整期間のいらない」スケート靴の開発を進めている。短時間で足にフィットするようになり、試着した選手からは練習がより充実するとの声も上がる。 「今年、一番よくなった要因は靴ですね」 フィギュア男子で北京冬季五輪代表の宇野昌磨(トヨタ自動車)は、今季のグランプリシリーズ第4戦、NHK杯を制した後、こう語った。これまでは壊れにくいとされる硬い素材の靴を履いていたが、今季の開幕前にさまざまな種類の靴を試し、柔らかいものに変更した。自身の足にフィットする靴が見つかったことで、充実した練習を積むことができているという。 筑波大開発の靴は、メーンの素材にFRPを採用。足にフィットしやすい4回転ジ