東京電力・福島原発事故の発生から1か月が経つ。政府やマスコミの発表とはウラハラに事態は悪化の一途をたどるばかりだ。不安を覚えるのは日本国民ばかりではない。放射性物質を含んだ汚水の海洋投棄は国際社会からの批判を浴びた。 「原発はエコでクリーン」と民放テレビは国民の頭に刷り込んできた。文科省は同じ趣旨のポスターコンクールを開き、小学生に描かせた。国を挙げての原発推進だったのである。 事故処理は進まないばかりか再臨界の懸念さえ指摘されている。環境汚染も留まるところを知らない。 図らずも見えたのは、大半の国民がこれまで正しいと信じていたものがウソだったことだ。政府発表と新聞・テレビ報道には多くの国民が疑念を抱くようになった。騙されてきたことに気づき、怒りへと変わった。 その表れが「反原発デモ」だ。これまで原発に関心がなかったり、あっても行動をおこさなかった普通の人たちがデモに参加し「原発止めろ」と