「守りの会社」パナソニックは三洋電機の子会社化を決断、攻勢に出た。 一方、「攻めの会社」東芝はフラッシュメモリー事業で逆風を受ける。 金融危機と世界の需要減の余波は自動車だけでなく、電機ものみ込む。 資金余力の差で、電機・IT各社は成長への岐路に立たされる――。 今回の金融危機を成長へのチャンスと目論むのはパナソニックだ。三洋電機の買収で基本合意し、2009年春にも子会社化することになりそうだ。 パナソニックは、三洋を傘下に収めることで2つの電池事業を強化できる。まずは、太陽電池。研究開発していた時期もあったが規模を縮小、家庭用燃料電池の開発を進めてきた。しかし、地球温暖化を防ぐ一策として、政府は2009年度に太陽電池の導入補助制度の再開を検討するなど、関心は高まっている。三洋の技術を取り込めば、太陽電池分野に参入できる。 もう1つは、リチウムイオン電池。携帯電話やパソコンなどの電子機器に
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