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2011年5月3日のブックマーク (7件)

  • 【アゴラ】池尾 和人:「量的緩和」という物語・その2【アゴラ言論プラットフォーム】

    クルーグマンは、自身のブログ記事の中で、次のように述べている。 For the big concern about quantitative easing isn’t that it will do too much; it is that it will accomplish too little. だから、量的緩和についての大いなる関心事は、それがやり過ぎにならないかということではなく、それがあまりに乏しい成果しかあげらないのではないかということである。 この点に関しては、私も同意見である。既に日米ともに、政策金利を事実上ゼロにまで引き下げ、その状態を長期にわたって続けることにコミットしている。このことによってかなりの効果(と弊害)が生じているが、これに量的緩和によって追加できる効果は、あまり大きくないと考えられる。 現代日の金融構造が、先の拙記事「金融構造の今昔物語」の図4と図5(

  • 【アゴラ】池尾 和人:「量的緩和」という物語【アゴラ言論プラットフォーム】

    率直にいって、マクロ経済学を学んだだけでは金融政策を理解するために十分ではないと思われる。金融政策のトランスミッション(伝播)メカニズムを正しく理解するためには、準備預金制度や短期金融市場などの金融政策に関連する制度的機構についての金融論的な知識も必要だからである。 とはいっても、通常の議論のためには勘所となるポイントさえ押さえていればよいのであって、分かってしまえばそれほど難しい話ではない。とりあえず押さえてほしいポイントは、金融政策は中央銀行と民間銀行の間の取引を通じてしか遂行され得ないというところである。この点が必ずしも理解されていないことから、無用な混乱が生じているきらいがあるので、この機会にできるだけやさしく説明しておきたい。 貸金業者と銀行の大きな違いは、貸金業者は借り手に現金を渡すかたちをとるのに対して、銀行は自行に設けられた借り手の預金口座に振り込むかたちをとる(その後、借

    【アゴラ】池尾 和人:「量的緩和」という物語【アゴラ言論プラットフォーム】
  • 【アゴラ】池尾 和人:やさしい「財政ファイナンス」の話(補足)【アゴラ言論プラットフォーム】

    中央銀行による国債購入の効果を論じた先の記事のコメント欄に「日銀がケチャップやREITを買ったら図2はどうなるのですか。」という質問があった。コメント欄で簡単に答えておいたけれども、日銀行は、ケチャップを買う予定はまだないようだが、不動産投資信託(REIT)は買おうとしているようなので、この種の疑問はある意味ではきわめて重要である。それに対する解答は、多く人達に正しく理解しておいてほしいことなので、改めて正確に説明しておきたい。 先の記事の図2の状態から、中央銀行が国債以外の財・サービス(例えば、ケチャップ)あるいは資産(REITなど)を民間から買い上げると、正確には次の図4Bのような状態になる。 この場合にも、財政赤字を中央銀行の国債引き受けでまかなった場合(先の記事の図4)と同様に、民間の保有資源が(政府ないしは中央銀行に移転して)青色で塗りつぶした分だけさらに少なくなる一方で貨幣供

  • 【アゴラ】池尾 和人:やさしい「財政ファイナンス」の話【アゴラ言論プラットフォーム】

    来月初めのFOMCで米国連邦準備理事会が、新たな長期国債買い取りプログラムを導入すると見込まれており、そうしたプログラムの導入をQE2(Quantitative Easing ver.2、量的緩和第2弾)と呼ぶようになっている。このことは、小幡績氏が書いているように、「量的緩和」という言葉が一人歩きをしはじめ、拡散した意味合いでもちいられるようになってきていることを示している。 しかし、中央銀行による国債買い取りには、2つの基的に異なったケースがあることは正しく認識しておく必要がある。日銀行がいわゆる「銀行券ルール」にこだわっているのも、これら2つのケースの違いを意識しているからであろう。2つのケースの違いについては、多くの人達に是非知っておいてほしいと思うので、改めて解説しておきたい。 最も単純化したケースについて、政府と中央銀行、そして民間部門のバランスシートの関係をイメージ的に示

  • 【アゴラ】務台 俊介:我が国の成熟化と官僚制の機能変化  務台俊介【アゴラ言論プラットフォーム】

    政治と官僚制の相互関係~ 私は総務省の課長時代の3年ほど前、元大蔵省銀行局長で早稲田大学教授西村吉正氏の「官僚の生き様と経済社会思想」という講演を伺う機会があった。 日が福祉国家に向かう中で官僚制が果たしてきた役割、市場原理の浸透により官僚の果たす役割が大きく変化しつつあるという認識、そして政治家と官僚の役割の変遷について、ご自身の経験を踏まえ、明治以来の官僚制の制度的変遷を紐解きながら、縦横に解説していただいた。 当時、私自身が、その変化の渦中におり、またその後、その講演内容が示唆した方向に身を投じることとなっただけに、ある意味で運命的な内容ともなった講演であった。 西村教授によると、 戦後復興期における官僚の自負は、当時の学生に共通した意識である、個別利益に奉仕することへの抵抗感、自分の人生は社会的に価値あるものに用いたいとの願望に裏付けられ、「金儲けなどに人生をかけるのはいかがな

    【アゴラ】務台 俊介:我が国の成熟化と官僚制の機能変化  務台俊介【アゴラ言論プラットフォーム】
  • 池田信夫著「使える経済書100冊」特集ページ : アゴラ

    使える経済書100冊:『資論』から『ブラック・スワン』まで 今年は「電子出版元年」といわれ、アマゾンのキンドルに続いてアップルのiPadが発表された。日でもこれから電子書籍が普及し、を端末で読むことができるようになろう。しかしインターネット時代になっても、に代表されるまとまった知識の重要性は変わらない。 「使える経済書100冊」序文の続きを読む 第2章 ブログ書評一覧 第1章 の選び方・買い方・読み方 第2章 世界経済危機をどう見るか 「ブラック・スワン 上」|「ブラック・スワン 下」 「市場の変相」 「資主義は嫌いですか」 「波乱の時代(上)」|「波乱の時代(下)」 「大収縮1929-1933」 「アニマルスピリット」 「すべての経済はバブルに通じる」 「Too Big to Fail」 第2章で紹介されている書籍のブログ書評を読む 第3章 市場というメカニズム 「市場を

  • 時事ドットコム:原発廃止を株主提案=232人が東北電力に要求