トランプ大統領の頭の中 先週、4月11日という日は、朝鮮半島にとって盛りだくさんの一日だった。 韓国では大韓民国臨時政府(日本植民地時代に上海で亡命政府を宣言)の100周年記念式典が開かれた。また北朝鮮では、年に一度の最高人民会議(国会)が開催された。一方、ワシントンでは、ドナルド・トランプ大統領と文在寅大統領の米韓首脳会談が開かれた。 それぞれの場で、朝鮮半島情勢を左右する3人のキーパーソン――文在寅大統領、金正恩委員長、トランプ大統領が、それぞれ「自説」を述べた日だった。 この3首脳の中で、いま最も優位な立場にあり、フリーハンドなのは、トランプ大統領である。トランプ大統領の意向次第で、3回目の米朝首脳会談も開けるし、逆に北朝鮮との交渉を打ち切って、空爆することだって可能だ。そのため、トランプ政権の対北朝鮮外交を分析することが、今後の朝鮮半島情勢を見通すために、第一義的に重要だ。 トラン