宮崎県は11日、同県串間市の都井岬に生息する国の天然記念物「御崎馬」5頭が馬伝染性貧血に感染したと発表した。野生の馬は家畜伝染病予防法の対象外のため、県は5頭を殺処分せずに、隔離して感染拡大を防ぐ。 馬伝染性貧血は馬類だけに感染するウイルス性の家畜伝染病で、人間には感染しないことから、県は都井岬への観光客の出入りも禁止しないとしている。 宮崎市の日本中央競馬会(JRA)宮崎育成牧場で3月、馬1頭の感染が18年ぶりに確認されたのを受け、県は都井岬の御崎馬の疫学調査を開始。宮崎大が昨年10月に御崎馬59頭から採取していた血清を使って抗体検査したところ、5頭から陽性反応が出た。 5頭は発症しておらず、うち1頭は宮崎市で感染し、殺処分された馬の母馬だったという。 県はアブなど吸血性の昆虫を防ぐネットを設置するなどして5頭を他の御崎馬から隔離。また、都井岬に生息する約100頭の御崎馬についても5月に