◇「1匹が食べれば巣ごと全滅」のイメージ持つな 夏場の家庭を悩ませるゴキブリの殺虫剤で、毒を食べた個体のふんや死骸を仲間も食べて死ぬという「2次効果」をうたった商品について、効果を疑問視する研究結果が相次ぎ発表されている。ゴキブリは他に食べ物があれば、ふんや死骸を食べないためで、専門家は「2次効果はゼロではないが、『1匹が食べれば巣ごと全滅』というイメージは持たない方がいい」と呼び掛ける。 ゴキブリ殺虫剤は1990年代、即効性の高い毒物を餌状にした「ベイト剤」が登場し、広く普及した。多くの商品は、有毒物質を含むふんや死骸が、さらに別のゴキブリの餌となるとして、「巣ごと退治できる」と説明している。 しかし、害虫対策などを取り上げる日本衛生動物学会で、気になる実験結果が報告された。ライオン(東京都)の児玉達治研究員のグループが自社製品を使い、水や餌と一緒にベイト剤で死んだ個体のふんや死骸