山崎 元(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員) 【第36回】 2008年06月25日 邦銀の対応急務!投融資のルールを 激変させるクラスター爆弾禁止運動 金融機関、そして投資家にも“必読”のニュースといえよう。 6月21日付の毎日新聞夕刊によると、不発弾が市民を殺傷するクラスター爆弾の禁止運動をきっかけに、非倫理的な活動を行っている企業への投融資自粛を促す動きが、欧州で広がっているという。 報じられている事実をざっとまとめると、まずベルギーが2006年に、クラスター爆弾の製造を禁止する世界初の国内法を制定した。さらに翌年、これまた世界で初の試みとして、国内の金融機関に対して爆弾製造企業への融資も禁止した。これと歩調を合わせ、欧州ではフランスの保険大手であるアクサグループや、ノルウェー、オランダの公的年金基金など、複数の大手金融機関が実際に爆弾製造企業への融資自粛を決定したと