マーケットの世界に長くいると、何か大きな力が支配してるのではないかと錯覚することがあると感じても過言ではない。 恐らく多くの市場参加者が私と同じ思いをしているのではないだろうか。金利の世界は比較的論理的な相場観が「あたる」ことが多い。所謂エコノミスト達が、的を得たコメントを行い、そして相場も彼らの言うように動くことがよく見られる。 ところが、外国為替相場の世界では、そうはいかない。ほとんどの場合、彼らの相場観は外れる。中長期的に見てある程度トレンドが出ている場合は、彼らのコメントがなるほどだと思えることもあるのだが、それは結果論であって、後講釈的に相場を「説明」しているに過ぎないのである。であるからして、利口なエコノミストは決して為替相場を語りたがらない。少なくとも具体的な相場レベルまで言及して予測を公に立てることなどしたがらない。何故なら、相場を外すことにより、彼らの価値を下げたくないか