【ソウル=前田泰広】北朝鮮に拉致された韓国人被害者の家族らでつくる「拉北者家族の会」の崔成龍(チェソンヨン)代表は22日、「信頼できる北朝鮮の情報源」から、日本人被害者の田口八重子さんが現在、平壌の万景台(マンギョンデ)区域にある集合住宅で生活しているとの情報を聞いたと明らかにした。 田口さんは韓国人被害者の男性と結婚したとも聞いたという。 崔代表は「情報源」について、脱北者ではなく、平壌で働き、海外にも行き来する関係者だとしており、日本政府関係者にも、こうした情報を伝えたという。 崔代表は2004年、横田めぐみさんが韓国人被害者と結婚しているとの情報を入手し、日韓両政府が2006年、事実と確認したことがある。 北朝鮮は田口さんについて、日本人被害者の原敕晁(ただあき)さんと結婚後、1986年7月に死亡したと説明している。