公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究posted with amazlet at 09.09.01ユルゲン ハーバーマス 未来社 売り上げランキング: 50630 Amazon.co.jp で詳細を見る 本日は第三章「公共性の政治的機能」について見ていきます。この章の内容は、タイトルどおりで「一七・一八世紀の社会において、市民的公共性はどのように政治的な機能を果たしていたか」、そして「どのようにしてそのような機能が可能となったのか」についての分析です。この章のはじまりである第八節「モデルケースとしてのイギリスにおける発展」では、ハーバーマスがヨーロッパでもっとも早く「政治的機能をもつ公共性(P.86)」が成立した国として評価しているイギリスの例がとりあげられています。すでに第二章で見たとおり、イギリス以外の国でも「文芸的公共性(フランスならサロン、ドイツでは読書サークル、