燃料プールから燃料の取り出しを進めている東京電力福島第一原発4号機で26日、クレーンが故障を示す警報を出して止まった。原因は不明で、復旧するまで作業を中止する。燃料取り出しをめぐり、機器がトラブルを起こすのは初めて。 問題が起きたのは、複数の核燃料を入れた輸送容器を建屋の外へと運び出す天井クレーン。同日午前9時半、この日予定されていた取り出し作業に向けて、クレーンからフックを下ろしたところ、故障を示すランプが光って停止した。燃料はプールから出されておらず、周囲の放射線量が急上昇するなど、作業員の危険につながる兆候はなかったという。 昨年11月に始まった燃料取り出し作業では1533体中550体の取り出しが完了。東電は今年中に全ての燃料の取り出しを終えるとしている。(波多野陽)