2011年3月27日(左)と今月6日の「奇跡の一本松」=陸前高田市で共同通信社ヘリから 東日本大震災から2年を前に、津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」がついに帰ってきた。「希望の象徴」である一本松を通じて全国との固い絆が生まれたが、実はその陰で一部の地元住民から「被災者支援を優先してほしい」といった不満の声が上がっている。一本松は必要?それぞれの思いを取材した。 (共同通信盛岡支局記者 筋野茜) 奇跡の一本松の復元作業には1億5千万円が必要だ。市は復元に税金を使わず、国内外に募金を呼び掛けている。現在は9千万円近くが集まっている。 陸前高田市役所には、募金とともに市や一本松に向けたメッセージが全国から送られてくる。イラストや写真付きの手紙もたくさんある。 市の職員が紹介してくれたのが、今年1月、陸前高田市役所に鹿児島県さつま町立求名小学校の6年生12人から届いたメッセージボ