防災研究機関「人と防災未来センター」(神戸市中央区)が所蔵する阪神大震災の資料約18万点のうち、約5万点が公開できないままになっている。 開館前に、兵庫県の委託で財団法人が収集した被災者の手記やボランティア団体の活動記録などの資料で、大半が公開の可否を寄贈者に確認できていないため。震災から間もなく18年。連絡が取れなくなった人も多く、貴重な資料の活用策に担当者は頭を抱えている。 同センターは2002年に開館。震災を伝える資料として、写真や映像、地震発生時刻の「5時46分」で止まった時計や火災で溶けた硬貨など約800点を常設展示している。 大半は、被災者の手記や日記、ボランティア団体の活動記録、避難所の日誌など。年1回の企画展で一部を公開しているが、ほとんどは倉庫に眠ったままだ。特に財団法人「阪神・淡路大震災記念協会」などが集めた資料は約16万点あり、寄贈者から「公開する場合は事前に連絡する