こちら側はこういうことを書くつもりで始めたわけではないのだけど、mixiで書いた日記をそのまま転載します。 川村かおりは、いつも境界線上に立っていた。初めて見た彼女は「ショートカット」というよりも「短髪」で。少し低めの声で飾らない強い歌い方をしていた。少女と少年の境界線上で。 中学から高校にかけて、私はいつも学校にも家にも居場所の無さを感じていた。音楽と本だけが世界を広げ私を自由にしてくれた。暗い部屋で独りTHE BLUE HEARTSを聴いたり、昭和天皇の崩御より尾崎豊の死の方がショックだったあの頃。川村かおりはその居場所の無さ、居心地の悪さを歌う共感と憧れの対象だった。 中学の時テストで50点満点中5教科オール45点以上を取ったら買ってもらえることになっていたCD1枚。私は川村かおりを選んだ。CDジャケットが擦り切れるほど聴いた。深夜のラジオ。私の住んでいた街ではオールナイトニッポンの