いしかわじゅんをご存知だろうか。大ヒット作品こそ無いものの、75年にデビューして以来、マニアに愛されながら、30年にわたり活躍を続けている息の長い漫画家だ。キャリア半ばから文筆業にも進出、最近はエッセイの仕事も多いようである。86年に出た最初のエッセイ集である『吉祥寺気分』(双葉社)には彼がデビューにいたる一部始終が書かれている。その経緯を今の視点から見ると興味深いので紹介させていただきたい。 明治大学に入学したいしかわじゅんは、軽音楽部と漫画研究会両方の部室を覗き、ちょっとしたきっかけで漫研を選ぶ。そこは、先輩に現在『沈黙の艦隊』などで知られるかわぐちかいじと70〜80年代に活躍したほんまりゅうがいて、しかも彼らは在学中にデビューを果たし、いしかわに衝撃を与える。いしかわは彼らのアシスタントを体験するなど在学中セミプロ気分も味わうが、プロを目指すことは無かった。 勿論、学生時代から、
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1987年だったと思う。当時、アニメージュのライターであった僕が、記事に掲載する素材を借りるために東京ムービー新社(現トムス・エンタテインメント)へ行った時の事だ。カット袋をひっくり返していると、ムービーの方に声をかけられて、試写室に入れられた。「面白いものを見せてあげるよ」などと言われたように記憶している。 それで観せてもらったのが『LITTLE NEMO』のパイロットフィルムだった。主人公のニモが、帽子を被った年上の少年に誘われて、ベッドに乗って夜空に飛び立つ。ニモは空飛ぶベッドに乗り、帽子の少年は複葉機に乗り、夜の街を駆けめぐる。ベッドと複葉機は、建物と建物の間をすり抜け、橋の下を通過する。気がつけば彼らが行くのは都市が水没した世界となり、ビルをも飲み込む巨大な滝に突入していく。素晴らしい内容だった。ファンタジックではあるが、その描写は非常にリアル。オプチカルを多用して構成された奥行
カネゴンがジャズを知る前までは、どんなジャズもまるっきり同じに聴こえた。これは考えてみればどんな分野においてもそうで、知らない分野を門外漢が遠めに眺めていれば、その分野が実際にはどれだけ豊穣なものであろうとのっぺりと同じに見えてしまうのは、人の心の機能から考えても、脳の安全を守るためにも、まったく自然だと思う。いきなり最大の分解能でそうしたものに臨むことのできる人は、まずいない。 にもかかわらず、そのジャンルのインサイダーにとっては、門外漢からそのジャンル全体が等質に見えてしまうことがしばしば我慢がならないらしい。その一方で、そのジャンルのインサイダーにとって、他のまったく異なる分野がこれまたのっぺりと等質に見えてしまっていることを自省する動きをカネゴンこれまで見たことがなかったりする。 ジャンル云々はともかく、カネゴンたちが自然を観察/観測するときにも、こっそりこれと同じ効果に惑わされて
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