文部科学省の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が博士課程の修了者を対象に実施した大規模調査で、工学系人材の卒業直後の総収入は人文・社会系の2倍程度に達することが分かった。人文・社会系の人材で最も多かったのは年200万円前後だったのに対し、工学系の人材は同400万―500万円。理系ではいわゆる「高学歴ワーキングプア」が当てはまらないことが分かった。 博士人材に関する統計としては従来、学校基本調査などがあった。ただ、収入をはじめとする個人情報に関しては公表しにくいことから、大学側の回答に不明な点も多く、一部の平均値しか示せなかった。 今回の調査「JD―Pro」では、新卒者の収入が工学や理学、医歯薬学の場合は400万―500万円の層の人が最も多く、それぞれ35%、30%、23%を占めた。一方、人文・社会では100万―200万円と200万―300万円の層の人が約20%を占める。 雇用形態別で
