その「小さな狂気の閃光」を失うな とある性格診断テストの結果に、そう書いてあった。 頭に電撃が走る。「ああ、忘れていたんだ!」 思えば、自分が何かをやり始めるときは、「小さな狂気」が伴っていた。自分にとっては自然の成り行きのつもりだけど、他人から見て「えーっ!?」ってなるアレだ。 ここ1年は、迷いがあった。 何かが終わって、何かを始めようとして、ただ始めるための補助輪がなかなか外せない感じ。 主に二つ。「現実と折り合いをつける決心をした」ことと、「〈読者のことを考える〉文章を書くこと」。 前者。自分に甲斐性がないために、愛する人が離れていった。幸いエネルギーは回復しつつあったからこそ、「ここで頑張らなかったら、一生このままかもしれない」という焦りがあった。 後者。文章でお金をもらうために、いろいろやった。常に読者という他人を意識し、推敲やレビューの度に神経をすり減らしながら、ひと仕事はでき