オーストラリア国立大学(ANU)のインガー・ミューバーン(Inger Mewburn)准教授が、大学院で勉学に勤しむ学生さんにお役立ち情報をお届けするコラム「研究室の荒波にもまれて(THE THESIS WHISPERER)」。論文執筆、文献レビュー、プレゼンなど用途に応じて、研究者は多くの情報を整理・活用しなければなりません。今回は、数々のメモアプリ、データベース、専用ソフトを試してきたインガー准教授が、用途別にメモの方法やメモツールの活用法を語ります。 この20年、私は、完璧な学術的メモの取り方を探ってきました。 紙のノートこそが自分のアイデアが死んでいく場だと気づいた2005年、私は紙を捨てました。当時はノートに取ったメモが役立つと思っていましたが、後からそれを見つけるのは困難だったのです。何百ページもの殴り書きをあてどなくめくるのはもどかしく、もし該当のメモを見つけたしても出典資料
