「マクドナルドやスターバックスのような1兆円企業を目指したい。米国法人のIPO(新規株式公開)は、その第一歩だ」 ニューヨーク・マンハッタンのほぼ中央に位置するナスダック・マーケット・サイトは、ナスダック市場に上場する企業がベルセレモニーを行う場所だ。2019年8月1日、米国法人を同市場に上場させた回転ずし大手くら寿司の田中邦彦社長はここでベルセレモニーに参加し、満足そうにこう話した。同日の終値は公開価格14ドルを40%上回る19.61ドル。日本の外食チェーンとして米国法人のIPOを実施したのは同社が初めてだ。ちなみに「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは18年に米預託証券(ADR)で上場したが、業績が振るわず19年7月に上場を廃止している。 取材を受ける田中社長(左)と米国法人の姥一CEO(最高経営責任者)。「米国法人設立当初から田中社長に米ナスダック上場を約束していた
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