1.YCC修正の裏で今世紀最大の金融緩和が始まっている日本 2.デフレ脱却が起こす「倍速の株高」 3.様変わりする日本株投資の常道 海外投資家の日本株買いが一時の勢いを失い、7月の日経平均株価の騰落率が小幅なマイナスとなったことで、市場ではにわかに弱気に傾く関係者が増えているようです。過去20年あまりの日本の株式市場を振り返ると、高値を買い進むことをためらわない海外投資家の買いが止まると、上げ相場が失速するのがこれまでのパターンでした。こうしたデフレ時代にはぐくまれた日本株投資の「習い性」は、今回も繰り返されるのでしょうか。 ■日銀が7月の金融政策決定会合で、長短金利の水準を操作する「イールドカーブ・コントロール(YCC)」の政策修正を決めたことで、市場では金利上昇とリスクオフへの警戒感がくすぶっています。しかし、金融危機の時期ならいざ知らず、YCCのような異形の金融政策を今も続けている中