(2012年10月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 施正栄(シ・ジェンロン)氏にとって厳しい時代がやって来た。世界最大の太陽光発電パネルメーカー、サンテックパワー(尚徳太陽能電力)の創業者である施氏は、かつては中国有数の富豪だったが、彼の帝国は今や大変な混乱状態に陥っている。 サンテックパワーは太陽光パネルの生産を40%削減している。同社の株価は今年に入って60%も下落しており、ニューヨーク証券取引所からは上場廃止もあり得るとの警告を受けている。 多額の借入金を抱えたパネルメーカーの苦境 純債務が16億ドルあり、ギアリング比率(自己資本に対する債務の比率)が200%を超える同社は先日、本社がある江蘇省無錫市から融資に関する支援を受けた。来年3月には社債の大量償還が控えている。 サンテックパワーの災難は、世界最大の太陽光パネル生産国である中国でソーラー業界の大転換が進んでいることを物