「インフレが日本を救う」という本コラムに対して、眉をひそめる方が多いのではないだろうか? 一般の消費者の感覚からすれば、安くモノを購入できることはありがたい。筆者も、同じものを買うのであれば、できるだけ安く買うため、店を選ぼうとする。そして、企業も、製品価格を下げることを通じてモノを多く売ろうと、企業努力を重ねる。そうした家計や企業の行動の積み重ねの結果、モノの価格が下がっているのであれば、むしろ望ましいことのようにもみえる。 インフレとは、サービスを含めた一般物価が上がること 2012年末に誕生した、安倍政権は、デフレからの脱却を掲げた。同政権が掲げるアベノミクスによって、景気も戻っている。ただ、食料品やガソリンなどの値段が上がっており、かえって人々の生活が苦しくなっている、などとメディアで報じられている。インフレになることで、日本経済が本当に良くなるのかと疑問に思われる方も多いのではな