太平洋戦争中、旧日本軍によって全国から多くの漁船が戦地に送られました。軍事物資の輸送や敵の見張りなどの役割を担うためです。 漁師たちも一緒に動員され、太平洋で戦いを支えていましたが、その多くは戦地から帰ることができませんでした。 漁船が半ば強制的に動員された「徴用」は全国規模で行われていたものの、ほとんどが知られておらず史実は風化しています。 兵庫県北部の漁港には「徴用漁船」の史料や手紙が残され、漁業に携わる民間人が戦禍に巻き込まれた事実を今に伝えています。 (大阪放送局 ニュースカメラマン 福本充雅)