千葉県は12日、同県市川市の東京歯科大市川総合病院の同じ個室に入院した急性白血病の患者3人が相次いで死亡し、ムーコル真菌というかびによるムーコル症の院内感染の疑いがあると発表した。ムーコル真菌は大気中のどこにでも存在し、健康な人にはほとんど影響はないが、白血病などで免疫機能が低下した人が感染すると重症化して死に至ることも多いという。 県の説明によると、死亡したのは30代の女性と、40代と70代の男性。女性は4月に入院し約1カ月後に死亡、その後の検査で真菌が見つかった。40代の男性は6月に入院して約1カ月後に退院したが、骨髄移植のための転院先で9月に真菌が検出されて10月に死亡した。70代の男性からは検出されていないが、症状から真菌による感染の疑いが強いと判断したという。 直接の死因は、男性2人は別の感染症とみられるが、女性についてはムーコル症が死因の可能性があるという。 病院側が調べ