■オヤジをホロリとさせる最強の女 本屋では「タメになる本」ばかりではなく「罵倒してやろう」と買う本もある。私は買う本の半分がそれです。この本も「罵倒してやるぞ」と舌なめずりしながら買った。そもそもサイバラには恨みがある。絵がヘタと言いながらムサ美入りやがって……、こっちは落っこちてんだよ。 しかし。この本でサイバラが今でも「第一線で活躍」している理由を思い知る。だって、面白いんですもん。悩み相談に西原理恵子が回答する。昔、週刊文春に米長邦雄の人生相談みたいなのがあって、名回答ともてはやされてたもんだが、単なるマッチョ男の保守論理押し付けみたいにしか感じなかった。同じ文春であっても西原理恵子のコレはちゃんとしている(リベラルだ)し、アナーキーだし、きちんと下品だし、「これでは罵倒できん」と肩を落としてしまった。 親と仲よくできないという相談には「仲よくなくてヨシ」。妻の料理がまずいには「焼い