素早く開発しても、成果物が本来の要望とずれていたら意味が無い。ビジネス上で期待する効果を正確に反映してこそタイムリー開発だ。利用部門をツール活用に巻き込み、要望の背景やニュアンスの理解に生かそう。 NECビッグローブ:ビジネス効果の順で開発が可能に Redmine 「開発要望の背景や優先順位を理解でき、ビジネスにおける重要性がITチームに直接伝わってきた」―。 Webサービス「BIGLOBE」の開発・運用を手がけるNECビッグローブの吉野宗壱氏(サービス開発本部 主任)らのチームは、チケット管理ツールRedmineの活用範囲を広げ、サービス企画を担当する利用部門を巻き込んだ。冒頭の発言は、吉野氏がその効果を語ったものだ。 吉野氏らのチームでは、利用部門の担当者がRedmineを直接操作し、アジャイル開発のユーザーストーリー、すなわちユーザーの要求を記したチケットを発行する(図1)。チケット