沿線の活性化などを目指し、神戸市営地下鉄西神・山手線と阪急電鉄神戸線を相互乗り入れさせる構想に関し、神戸市と阪急電鉄が、三宮駅周辺の地下に新駅を設けて接続するなどの検討案について「現時点で投資に見合う効果が見込めない」との結論を出したことが5日、分かった。(横田良平) 乗り入れ構想は撤回しないが、いったん検討に区切りをつけ、今後も交流人口の増加など社会環境の変化をにらみながら、再検討の時期を探るという。 相互乗り入れは、阪急の要請に同市が応じる形で2018年度に検討を開始。利便性向上や用地確保などの観点から、三宮地区▽新神戸駅周辺▽新長田駅地区-の3カ所を接続地点に想定し、接続方法や運賃、需要予測などを調査してきた。 必要な事業費は2千億円規模と試算したが、すでに神戸市内はJRや阪急、阪神、山陽電鉄などが運行して東西交通の利便性が高いなどの理由から、相互乗り入れで得られる効果は限定的と推計