「人、要りませんか」 およそ3年前。スマートフォンの製造工場に出入りしていた人材派遣業の社長(51)に、顔見知りのベトナム人の男が売り込みをかけてきた。就労希望の同胞を紹介する、という。 スマホは生産台数の増減が激しく、月によって従業員数も変動する。「生産ラインを増やしたい」と数十人単位で派遣依頼があっても、日本人は簡単に集められない。 危ない話だと即答は避けたが、背に腹は代えられなかった。男の申し出に乗った。紹介料は1人3万~5万円-。即座に人を回せばまた次があった。気がつけば100人以上のベトナム人らに仕事を斡旋(あっせん)するようになっていた。 自由に転職できず 彼らの大半は「技能実習」の在留資格で入国していた。 日本で培われた技術の伝承を通じ、途上国の「人づくり」に貢献する。それが外国人技能実習制度だ。だが、そんな高尚な理念とは裏腹に「単純労働で外国人を酷使している」と批判が絶えな
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