マーブル先生奮闘記マーブル先生の独り言。2024年1月1日の能登半島地震後の復興をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。 産婦人科を取り囲む状況は劇的に変化している。変化の波は医療側と妊婦側の両方から起こり、歩み寄るよりは、むしろ平行線をたどっているようにすらみえる。お産は安全であるという神話は崩れ、国内の至る所で産科的な事件が起り、医療側は危険からのがれるために最大限の安全策を選択しようという傾向が高まりつつある。 しかし、一方では、少子化という国そのものの存続を危ぶむ状況と相まって、一つ一つの分娩を大切にしようという風潮も高まりつつある。晩婚化による妊娠年齢の高齢化は分娩の安全よりもその最大の合併症の発症の危険度を明らかに増強させている。 お産の危険からの緊急避難行為としての帝王切開の選択が世界的にも増加の一途をたどり、50%に到達する国も多くなってき
