熱帯の魚が息苦しく 「不毛の海」広がる2008年5月2日19時41分印刷ソーシャルブックマーク 熱帯の大西洋や太平洋で、低酸素の海域が広がっていることが、独キール大海洋研究所や米スクリプス海洋研究所など、独米の研究チームのデータ分析でわかった。この「不毛の海」が生態系に深刻な影響を及ぼす可能性があるという。2日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。 研究チームは、船や観測用浮きが1960〜2007年に収集した海洋の酸素濃度などを調べた。 酸素が飽和した海面近くでは酸素濃度は1キログラム当たり300マイクロモル程度になる。もともと濃度が低い中深層は1キログラム当たり90マイクロモル以下で、生物には厳しい環境になる。研究チームの分析では、熱帯域の北大西洋では、90マイクロモル以下の海水層が60年に370メートルの厚さだったが、06年は85%増の690メートルに広がっていた。また、熱帯域の大西