新たな安全保障関連法案を審議する衆院特別委員会は10日の質疑で、法案が「憲法違反」かどうかをめぐり論戦を交わした。政府が過去の最高裁判決を合憲の論拠として持ち出したことについて、野党は「こじつけだ」と批判。閣僚らの答弁も揺らぐなど、ちぐはぐな対応も目立った。 憲法学者3人が集団的自衛権の行使などを盛り込んだ関連法案を「憲法違反」と指摘した余波は、この日も続いた。 横畠裕介・内閣法制局長官は9日に公表した政府見解を説明。「憲法9条は砂川判決で示されている通り、自衛権を否定していない。これまでの政府の憲法解釈との論理的整合性は保たれている」と砂川事件の最高裁判決を引き、法案の「合憲論」を展開した。 民主党の辻元清美氏は、首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の座長代理を務めた北岡伸一氏の発言を取り上げ、「北岡氏は『砂川判決は米軍と基地に関する裁判で、そこに
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