世の中には、いわゆる「安定志向」な人たちがいる。このような人たちは、自分が定年になるまで倒産したり傾いたりすることが無さそうな企業に就職して、そこで堅実で安定した人生を歩もうと考え、インフラや大手メーカーなどに就職をする。リスクを取ることを極端に嫌い、給料はそこそこでもいいからとにかく混乱のない一生を送りたい、そういう価値観を持っている。 今日指摘したいのは、そうやって一生安泰な企業をさがしてその会社に人生を任せてしまうのは、実際にはかなりの大博打だ、ということだ。本来ならばリスクテイクをしたくない人たちが、実は大きなリスクを取っているというのは皮肉である。しかも、全く危機感を感じていない人がほとんどだというのがさらに悲惨だと僕は思う。 仮に、大学卒業後そのまま就職し、定年の65歳まで働いたとすると、労働に従事する期間は約40年ということになる。定年まで勤められる企業をさがすということは、