警報機も遮断機もない「第四種踏切」を多く抱える秩父鉄道。自転車や歩行者を危険にさらすとして第四種の全廃を目指しているが遅々として進まず、八日にまた大学生が電車にはねられる重体事故が発生した。便利さのために安全性を犠牲にし続けるのか、沿線自治体や住民の選択が問われている。(柏崎智子) 八日の事故は、熊谷市曙町二にある幅二メートルの歩行者と自転車用の第四種踏切で起きた。同市の大学四年の男性(22)が自転車で進入し、普通電車にはねられ意識不明の重体に。熊谷署によると、男性はヘッドホンステレオを携帯しており、音楽を聴くなどして電車の音に気付かなかった可能性もあるという。