ニシュタマリゼーションの前後でのトウモロコシの変化。左が乾燥させただけのトウモロコシ、右がこれを石灰を加えた水で煮たものである。 ニシュタマリゼーション(英語: Nixtamalization)とは、トウモロコシをはじめとする穀物を石灰水もしくは灰汁やかん水などのアルカリ水で処理する方法である。メソアメリカの食文化において重要であり、紀元前2000年のオルメカ文明の時代に始まったとされる。この技術によって、トウモロコシはメソアメリカの人間にとって食物の5分の4を供給する主食になった。現在では、トルティーヤやタマルのための生地(マサ)を作る際に用いられている[1]。 Nixtamalという言葉は、ナワトル語のnextamalli「トウモロコシ生地」の方言形または転訛形に由来し、「(石灰水処理した)トウモロコシの挽き生地」を意味する。この語は、さらに「灰」を意味するnextliと、nextli