精神科病院ないしクリニックに受診する前に、内科、婦人科、あるいは小児科などで向精神薬を投与されていた人たちは、全くの初心者とは言えない。今回は、彼らのことについて話したい。 精神科に初診し病歴について聴取されている時、このような他科の受診歴は出てくることが普通だ。しかし、どの程度それを意識しているかは人による。あまり精神科治療は受けていないように思っている人も多い。 不眠で初診した人は、精神科以外で眠剤を貰っていた人が多い。これはやはり内科や婦人科では不眠について相談しやすいことと、精神科の受診が敷居が高いことも無関係ではない。一般に内科、婦人科、整形外科などで不眠を相談した場合、「うちでは睡眠薬を扱っていないから出せない」と言われることはまずない。少なくとも彼らは、レンドルミン、ハルシオン、デパスくらいは普通に処方している。それが良い悪いというのはまた別な話だ。 精神科以外の科で処方され
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