カシージャスに抱擁され、涙ぐむセルヒオ・ラモス(右)。敗れはしたものの、そのプレーはクラブ伝統の不屈の精神を体現していた 【Getty Images】 選手入場とともに、サンティアゴ・ベルナベウのゴール裏に巨大なビッグイヤーを描いたモザイクが現れる。そして「シー、セ、プエデ!(そうだ、可能だ)」の大コール。同じコールは試合開始から58秒、左サイドをえぐったコエントランがコーナーキックを獲得した直後にもスタンドに響き渡った。 1−4の大敗を喫したチャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1レグからの逆転を強いられた第2レグ。ドルトムントをホームに迎えたレアル・マドリーはゲーム終盤に2ゴールを奪い、逆転まであと1ゴールに迫る驚異の粘り腰を見せた。 スタートからエンジン全開で猛攻を仕掛けながらもイグアイン、クリスティアーノ・ロナウド、エジルらが立て続けに決定機を決め損ね、その後は徐々に勢いが落ちていく