企業の経営陣がセキュリティ対策の強化を求めることで、CIOなど企業のIT責任者の仕事が進まない実態が明るみになった。セキュリティが最重要視されたことで、新規ビジネスなどへのIT投資や作業を延期、中止する企業は半数以上にもなる。 米セキュリティ会社のFortinetが日本を含む15カ国の企業のIT責任者を対象に実施した調査によると、自社の安全性を維持することが難しくなったと答えた人は90%、日本では76%に達する。 セキュリティリスクに対する経営層の警戒感が原因となり、新たなアプリケーションやサービス、事業の計画を延期したり中止したりする企業は53%、日本でも28%に上ることが分かった。モバイルやクラウドなどに関連する新規のIT投資や戦略の推進において、セキュリティが大きな障害になっているという。 セキュリティへの取り組みで、過去1年間に充分なリソース(人材や金融資産)を割いたという企業は8