ソチ五輪男子シングルのフリープログラムの「音楽の解釈」で全選手中1位を獲得した高橋大輔。エキシビションに特別招待されたことの背景には、音楽表現への高い評価があった。 採点競技であるフィギュアスケートは、必ずと言ってもいいほど試合後に「点が高すぎる、低すぎる」「不正採点だ」などという意見が、どこからともなくわいて出る。 「芸術」と「スポーツ」の共存する競技である以上、ある程度意見が分かれるのは仕方がないだろう。そもそも「芸術」を客観的に採点しようとすること自体が難しいのだ。 それでも、国際スケート連盟は芸術面を評価するため「演技構成点(プログラムコンポーネンツスコア/PCS)」の採点基準を明確に定め、専門家であるジャッジは試合ごとの会議や毎年のセミナーで勉強も重ね、共通認識をもって採点している。 そこで今回は、この難解な演技構成点(PCS)について、ソチ五輪のスコアを見比べながら解説していき