【阿部彰芳】国と都道府県が備蓄している大量の抗インフルエンザ薬「タミフル」が今年度に使用期限を迎える問題で、厚生労働省は1日、3年間の備蓄期限の延長を決めた。製薬会社が今後製造するタミフルの使用期限の延長を決めたことから、備蓄分の延長も可能と判断した。期限が切れて廃棄される見込みだった約300億円分が当面、節約できる。使用期限の延長は2回目。 タミフルを製造販売する中外製薬が適切な温度で保管されていれば使用期限を7年から10年に延ばしても問題ないと報告。延長を求めてきた厚労省が1日付で都道府県に「延長しても差し支えない」と通知した。 備蓄用タミフルの使用期限の延長は2回目。2008年に5年から7年に延ばしている。その後の試験で10年たっても変化がほとんどないことなどがわかったことから、さらに延長が可能と判断された。 続きを読む関連リンクインフル薬1800万人分処分へ 300億円分期限切