「子どもたちに本を共有する喜びを感じてほしい」と、イラストレーターのスギヤマカナヨさんが、本の感想を書き込める「しおり」を考案した。読書の輪を広げる取り組みとして、小学校の図書館などに提案している。 スギヤマさんは、6月に絵本「ほんちゃん」(偕成社、1050円)を出版。創作過程で司書や図書ボランティアと出会い、学校によって図書館の利用に差があることや、システム化で貸し出しカードがなくなり、前に借りた人が分からなくなっていることを知った。 思いついたのが、宝探しの要素を取り入れたしおり。本の形で、開くと感想を一言書き込める。図書委員らが図書館の本にしのばせ、見つけた子どもは本の感想を書いて、再びはさむ。感想がいっぱいになったら、新しいしおりを好きな本にはさめる仕組みだ。 東京都杉並区立松庵小学校ではスギヤマさんからアイデアを聞き、9月に導入。教職員30人がお気に入りの本を選び、「何回読んでも