「負動産」という言葉をご存じでしょうか。 「負」は負債の負。売りたいのに売れず、現金化できずに負債となった不動産のことです。マンションの場合、負動産は売れないだけではなく、持ち続けているかぎり管理費、修繕積立金、固定資産税などの金銭的な負担も所有者に重くのしかかってきます。 私はマンション管理士として約15年ものあいだ、1000棟にも及ぶさまざまなマンションに携わってきました。私は中古マンション=「管理の集大成」だと思っています。 典型的な残念なマンションとは 売れない、貸せない――。立地や設備、規約、築年数、価格など、「負動産」マンションになってしまう要因は実にさまざまですが、居住者が住む部屋の「専有部分」以外で考えても、エントランスやエレベーター、廊下などの「共用部分」にそのほころびが出ていることが少なくありません。拙著『「負動産」マンションを「富動産」に変えるプロ技』でも紹介している